【アレルギー】
犬アレルギーについて
犬アレルギーについて
犬アレルギーという言葉は、ペットブームに伴って近年よく耳にするようになってきました。その症状は、ペットの垢・フケ・体毛に付着したダニなどにより、喘息でもないのに咳が続いたり、アトピーのような発疹が出たりします。犬アレルギーの症状は、全ての犬に対して起こる反応ではないようです。
例え自身や子供がアレルギーであっても、それ以上にペットとの生活を望む方もいらっしゃいます。
アレルギー検査をして、動物のフケに対するアレルギー反応の有無を検査し、陽性だった患者がペットを飼っている場合、可愛いペットを手放すことには躊躇する気持ちも理解できます。 基本的には、アレルギーの人が犬を飼う際に気をつけるべきなのは、
- アレルゲンからできるだけ離れる(触れない、吸い込まない)こと。
- アレルゲンに触れた後は、すぐにクリアして、アレルゲンフリーな時間を作ること。
- アレルゲンの量をできるだけ増やさないこと。
の3つがほとんどだと思います。
犬アレルギー患者のための日常生活の注意点
- 週に1回、犬をシャンプーする/体を拭く:
抗原となるフケを一時的には減少できますが、効果は一時的かもしれません。濡れた暖かいタオルで体をやさしく拭いてあげるだけでも、毛に付いた埃、体のフケを減らすことが出来ます。 - こまめなブラッシング
- HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルター使用の空気清浄機の設置(特に寝室):
ファンは“auto”ではなく“on”にして下さい。 - 犬のベッドのカバーの着用:
空中の猫・犬抗原やダニ抗原を減少させられる。 - 掃除の徹底
・カーペットを除去
・出来るだけ家具を減らす
・週一回はカーテンを洗う
・壁の拭き掃除(効果的)
・ガムテープ作戦やコロコロ攻撃
・ケージを清潔に保つ
・おもちゃを洗う
フケはダニの糞などと比べて非常に細かく軽いため長時間空気中に漂います。また、小さくて粘着性があるので、床、カーペット、壁、家具、蛍光灯力バー、天井などに付着します。またこれらを取り除くためにHEPAフィルター使用のバキュームクリーナーを使って吸引すべきです。床であれば毎週拭き掃除をすべきでしょう。 - 犬に触れ合う部屋着を必ずわける。
- 寝室をペットの立ち入り禁止区域とする。
ペットと一緒に眠ることは、一晩中アレルゲンに暴露されていることになります。犬は庭専用スペースで生活させる。 - 短毛の雌犬を選択する。
- 皮膚病になりやすい犬種を避ける:
他の犬種に比べより多くのアレルギー性蛋白(Can f1)を産生する犬種がいます。
ウエストハイランドホワイトテリアなど皮膚疾患に罹患しやすい傾向にあるいくつかの犬種はよりアレルギー性蛋白を産生します。 - 舐めさせない
- トイレの躾を徹底させる
- まめに手を洗う
- 長袖の服を犬に着せる
- できればマスク、手袋
日本アレルギー学会では、「アトピー体質を持つ小児へのペット飼育は推奨できない」と報告していますが、欧米では、逆に「幼児期のペットとの生活が、将来アレルギーになりうるリスクを下げる」と報告され、それを裏付ける疫学調査結果も多数報告されています。